春山山行「立山」

あさぎり山の会

2015年05月24日 18:00

5月23日(土)~24日(日)、会員6名で残雪の「立山」に行って来た。
ルートは「室堂」→「一ノ越」→「雄山・大汝山・富士ノ折立」→「真砂岳」→
「別山」→「剣御前小屋(泊)」→「雷鳥平」→「室堂」に戻る反時計回りの周回コース。
室堂周辺への登山にはビーコン携帯が義務付けられゾンデ棒、シャベルの三点セット必携となった。
会員からビーコン5台借用し1台はレンタルで調達、入山できる条件は揃った。

富士宮を5時出発、「扇沢」駐車場に8時過ぎに着いた時にはほぼ満車状態だったが真ん中列に縦列駐車でセーフ。
8時30分発トロリーで「室堂」に向かう。
室堂では登山届けと例の持ち物検査があったが代表者の申請のみでメンバー個々の検査は無かった。
あってはならないが悪意があればすり抜けるのは容易である。
室堂出発は10時15分、日も高くなり雪はザクザクに緩んでいる。
一ノ越に向かいノーアイゼンのツボアシでブル道を歩き出す。
一ノ越には雪が無い、見上げる「雄山」の稜線も雪が無い。
「雄山」まで岩の夏道をジ~グザ~クと登る。
重い荷物がひびきなかなかしんどい登りとなった。
社務所前の広場で昼食をとり山頂の「雄山神社本宮」にお参りをし先を急ぐ。

「大汝山」の山頂はパス、「富士ノ折立」の手前には残雪と巨大な雪庇が発達し夏が近い事を知らせている。
ここから激下りの後「真砂岳」の尾根に乗る
。「真砂岳」の手前で「大走り」と山頂の分岐があり二手に分かれる。
ほとんどは「大走り」から「雷鳥平」のテント場に下る人たちだった。
我々も大走りのルートに入り途中から「真砂岳」巻道で「真砂乗越」に出るルートを選択した。
しかしこれが這松の藪漕ぎ、雪渓のトラバースと意外に手ごわいルートだった。
だが途中の這松から「雷鳥」君が出てきて愛嬌たっぷりのしぐさを見せてくれ大いに癒されたのはラッキーだった。
「真砂岳」巻道は2ルートあった。
行く手を見上げると「別山」がやけに大きく見えるのはここまでの疲れのセイ?。
ここを登れば「剣がドーン」のはずだ。気持ちを切り替え歩き出す。
夏道の「巻道分岐」を左手に見送り山頂を目指す。
分岐から30分「南峰」の立派な「祠」が見え雪面から「剣」が頭を出して迎えてくれた。
まさに「剣ドーン」だった。「剱沢大雪渓」は深い雪に閉ざされ近寄りがたい存在に見える。


南峰からは「剣御前小屋」がすぐ近くに見え天空の稜線歩きが残り少ない事を知らせている。
4時前小屋に到着、談話室を貸切り(の意図は無かったが・・)早速乾いたのどを潤す。
泊り客は20数名だったが日本語は少数派だった。
日本海に沈む夕日が「富山湾」を照らし「剣岳」をシルエットに浮かびあがる様は実に感動的であった。

翌日は「雷鳥平」に下るだけであるが積雪期は「雷鳥坂」を下らずに「大日岳」に向かって「尾根筋」を下る。
6時35分小屋出発、いきなり半凍結したスノーリッジの下りが現れ初めてアイゼンの装着となる。
尾根筋を外れ「雷鳥平」に向かって一直線に急斜面を下る。
雪はまだ固く昼間の足跡で凸凹、歩きにくくシリセードにも向かない雪質、とにかく下る。
下り切ると今度はとにかく登る。夏道はないのでどこでも好きな所を直登をする。
途中の「ミクリガ池」は凍結が解け始め「冬」の終わりを告げていた。


室堂には9時過ぎ到着、1時間も早い到着だった。時間もたっぷりあるので「雪の大谷」を散策した。
雪の壁の最大高さは12メートルとの事で最高点まで足を運んでみた。う~ん、高い!
ジャンプしても届かない(当たり前)。でも最高の年は20ルート以上もあったというからスゴイです。
ここでもハングル語が飛び交い、壁の落書きもハングル文字がびっしり。
人気があるんですね~。思いがけず二日間とも好天に恵まれシーズン最後の「雪山」を楽しむ事が出来た。


記録:富士宮P5:00-扇沢P8:10-トロリー8:30-室堂9:55着/出発10:15-一ノ越11:14~11:20-
雄山12:21~12:54-大汝休憩所13:21-富士ノ折立13:34-大走り分岐13:56-真砂乗越14:29-
別山夏道分岐14:49-別山南峰15:07~15:19-剣御前小屋15:46/出発6:35-雷鳥平7:43-
雷鳥荘8:02~8:16-みくりが池温泉8:37~8:49-室堂9:04-雪の大谷9:24~9:44-室堂トロリー10:15-
扇沢12:21着-薬師の湯-富士宮16:30着

関連記事